いよいよわからなくなってきました
ぼくんち。
観月ありさ主演の映画です。監督は坂本順次。
観てきました。
感想 : 「観月ありさはがんばってるけど、キャスティングミスは明らかだ。」
私見ですが、西原理恵子さんのまんがが原作なのですが、西原さんはいつでも本物を描きます。水商売の女の子はそのように、石潰しの男はそのように。
どんなに汚いことを、どんなに綺麗なことを描いても受け入れられるのは、「嘘がないから」だと思ってます。
で、ピンサロ嬢の「かの子」役が、観月ありさです。
・・・。
・・・。
がんばってます。俗に言う「体当たりの演技」です。
でも、西原さんの「ぼくんち」に出てくる「かの子」はもっと、絶望的で哀しい人でした。だからこそ、一つ一つのエピソードが映えるのだと思います。
正直、観月ありさだとその辺がうまくなくて、下品な柄のスカートも、哀しくなるようなマスカラも、素っ頓狂な色のハイヒールも、頭ごなしに「おしゃれ」という枠に収めてしまうようです。なんか、ふつうのひとです。いや、むしろ綺麗。
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女優って、なんなんでしょうね。
観月ありさが汚い格好さえも暴力的におしゃれにまとめるのは、女優という人たちが持つ、「魔法」のうちのひとつだとは思います。
それはそれで必要です。
でも、女優に求められる「魔法」というのは、ひとつではないと思います。これ、おとしあな。
こういう罠に掛かるのはどうしても女優さんの方が多くて、これは偏に女優に求められる前提のひとつとして、「ため息の出るようなルックス」というのが、昔からずっとあるからだと思います。
でも、もう、そんな条件は、いらないのでは。
テレビも雑誌も十分な情報を日本中にばら撒いていて、みんなに綺麗になれるチャンスがあって、みんなそれなりにその方法を知ってると思います。
綺麗な人なんて、いくらでもいるのでは。
もう、その次がないと、もしくはそれとは違うものがないと、みんな飽きてしまうのではないかなどと、ラーメンを食べつつ考えたりしました。
あと、ラーメン屋の名前が「なかよし」というのが、いい名前だなと思って、ちょっと感心しました。