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　今のオフィスは入り口までヤクルトおばさんがやってきます。

　おばさんはすごく背が低くて髪の毛はロングヘアでウェーブがかかってます。よく顔が見えないのです。ここ最近は１０５円の野菜ジュース（塩入り）を見かけるたびに買っています。少しのやり取りから見るに、どうやら中国からやってきた人のようで、日本語が少し片言です。

　けっこういけるその１０５円の野菜ジュースを飲みながら思うことは、中国で生まれて、ある程度の年齢まで過ごして、何かを決意したか何かに流されるかして、中国から日本にやってきて、巣鴨のあたりでヤクルトを満載したワゴンを押して回る。１０５円の野菜ジュースを買ってもらってきちんとありがとうございましたと言って、それを毎日繰り返す。そんな彼女は自分の人生、もしくは生活をどう思っているのか、たとえば今日みたいに手で掬えそうなほどに青い空をどう見て、何を考えるんだろうとか。

他人の人生に思いをめぐらすことが最近多いのです。