手すり

おれブログかく。

くもりぞら

 
 私は過去、「すしやのセレナーデ」という日記を書いていたのですが、訳あって「コロッケパンを、もう一個。」という日記タイトルに変更することとなりました。よんどころない事情ですので、しかたがありません。

 さて、梅雨が空を覆っています。家の前の掲示板に張られたラジオ体操のポスターも、しわしわです。

 友人宅からテレビデオを盗んできた私は、毎日14インチの映画を観ています。レンタルビデオのお店のお姉さんは少しだけきれいで、前髪を軽く流しています。よく見る、あの髪型で、きっとバイトが終わったら、Tシャツの上からカーディガンを着て、白い革のバッグを下げて帰るのだろうと思います。

 何の確証もありません。

 隣の部屋のビアンカは相変わらず毎晩友達と酒を飲んでいて、たるんだロープで洗濯物を干しています。天気が良くても悪くても、いつも干しっぱなしです。

 家の前の井戸では、おばあさんが毎日植木に水をやるために、じょうろに水を汲んでいます。ポンプが上下するたびに、ゲコゲコとカエルのような音が部屋まで聞こえてきます。

 梅雨が明けずとも、日々は流れていきます。わんわん。