手すり

おれブログかく。

 水辺にテラスを置いたレストランで食事をする。日はとっぷりと暮れているので向かいが誰だか分からない。ウエイターが持ってきた皿には暗い色の料理が載せられていて、それがなんだか分からない。きれいに磨いた真鍮のフォークとナイフもなんだか鈍い色に光ってる。おいしい料理がきたような、そうでないのがきたような。
 とりあえずはナプキンをひざに広げる。だから下を向いたのだが椅子の足もなければ床もない。何もない。それが大変なことのような気がするけれど、ウエイターの持ってきた料理に向き合うのが先のような気がして、視線を料理に戻す。まだ料理が何か、分からない。
 遠くには傘たてが立っていて、何も立っていないのに下に水が溜まっているのが見える。さっきまで、雨が降ったことになってる。