手すり

おれブログかく。

 うちはマンションだけど一階だからちょっとだけ庭がある。放っておくと草ボーボーになるからどうにかしないといけない。
 おくさんはたまにトマトとか植えてたけど全く世話をしないからトマトもボーボーになって、最後に抜くのはおれがやる羽目になる。そんな中、おくさんが逆転満塁ホームランを打ったのが去年。某園芸用品やさんの懸賞に当たって、プロによる庭全体のガーデニング一式を手に入れたのだ。プロがうちにきて、現地を調査し、花壇から何から何まで無料でやってくれると言う。そして現実に草を抜き、花壇を2台も作り、鉢植えを置き、花で我が家の庭を満たしていった。見違えると言うよりもそれはほぼ別の庭になったぐらいのインパクトで、隣の住人も驚いて自分たちの庭を慌てて手入れするほどだった。比較されるのが嫌だったんだろう。
 しばらくはその恩恵に預かっていたけど、それも半年ほどで、手入れの仕方がわからないから、ずっと維持することはできなかった。またおくさんはプチトマトを植えて、野放図に伸びた中からを数回収穫して終えた。
 おくさん庭に対して自分で手を動かす気持ちはないようなので、おれが手入れをすることにした。もう何をして文句を言われないのだ。とりあえず枯れたものを引き抜いて、伸びすぎたものは切り戻しをした。そう、何を隠そう「切り戻し」というのも今まで知らなかった。確かに伸びすぎるもんね。
 次には枯れたものを廃棄して空いたスペースに新しいメンバーを追加する。というわけで園芸店に買い出しに行く。なんとなく想像がつくけど、園芸店というのは郊外にありがちなので、行くのがしんどい。なぜならばうちは車がないからだ。結果、自転車で行くことになる。一度は1歳半の下の息子を載せて行った。ヤツは自転車に乗るなり寝はじめて、園芸店についても寝てた。仕方がないのでヤツを肩に担いで、園芸店で買い物をした。つるバラ、ジャスミン、コキア。知識がないから、適当に買う。いつ咲くのか、咲かないのか、強いのか、弱いのか。全部適当。そんなことをやってどうにか庭の空きスペースを埋めた。
 ひとつ、大きめの植木鉢があって、かつてはパンジーがぎっしり植えられていたがすべて朽ちた。それを埋めようと初めて寄植えに挑戦した。白に紫縁のトルコキキョウになんか白い葉っぱと、薄紫のセージ。寄植えをして気づいたんだけど、寄植えはすごく恥ずかしい。なんか、自分の作品感が普通の庭より強くて、なんか、めちゃくちゃ恥ずかしいな。
 まあ、誰も気にしないと思うから、暫くこのままで行くけど。
 でも、おかげで毎朝庭を見るようになった。植えた草木の様子も気になるし、もっと庭をかっこよくしたい。