手すり

おれブログかく。

4日目。いよいよ地獄自転車開始。朝8時半。彼女さんは境港でゲゲゲというので、ここで別行動。
宿の前で自転車を組み立てて、山に向かってこぎ出す。山が終わるとつぎに山があって、その後に山がある。そんな中、ちょっと景色が良いところがあったのでtweetしようと携帯を出そうとしたら無い。全身から冷や汗が吹き出た。このときの絶望感はすごかった。カップ焼きそばの湯切りに失敗してシンクにぶちまけるのを1ペヤングとすると、62メガペヤングぐらいだ。記憶を辿ると地図を見たときに落としたとしか考えられない。そう信じて引き返したら、果たして地面に落ちていた。
そしてまた山。そのうち足が限界なのと、山に飽きてきたのと、これ以上進むと線路から離れすぎるのとで、電車に乗ることにした。たどり着いたのが下久野駅という駅であったよ。着いてみると、駅舎の中でおじさんとおばさんが楽しそうにお茶を飲んでいる。なぜかそこに呼ばれた。日本中の田舎で見られる光景だろうが、お茶菓子はいろいろなお総菜が出てくる。切り干し大根、栗の甘煮、柿。これらを遠慮無く食べながら、東京の物価の高さ、人の多さについて話す。一人のおばさんが「わたしも若いときは東京でディスコ行ったりしたけど」と言ってて、もう少し詳しく話を聞きたかったけど、電車の時間になったので乗った。


電車に乗ったら先頭部分にはテツが乗ってた。こんなへんぴなところにまでテツがいるのかと感心した。おまえはいいテツだ。
1時間半くらい電車に揺られたあと、備後落合という駅で下車。ここから本日の宿、庄原までは下りのような気がするので再度ライドオン。果たして予想通りの快適ツーリング。5時過ぎにチェックイン。食べ物屋さんがほとんど無いようだったので、目の前にあったスーパーマーケットで晩ご飯を購入。寿司とヨーグルトとポテトチップとか、目茶苦茶。翌日はほぼ100%雨の予報だったので、電車の乗り継ぎを確認して寝た。

5日目。雨だからただの旅行の日。
一度乗り過ごすと半日をフイにするのが地方ローカル線の乗り継ぎ。6時に起きて、7時に駅に行って7時半の電車に乗る。30分待ちぐらいどうってこと無くなっている自分に驚く。電車に乗ったら、ロードバイクを積んでいる人がいた。ちょっと話したら、あまりに寒いので電車で帰るところとのこと。その日は雨のせいか寒くて、長袖のTシャツの上にフリース来てた。ローカル線は登校中の高校生が乗っていたのだが、男子生徒は座ってて、女子生徒は立っていた。田舎のルールが面白い。

11時頃、福山に到着。新幹線の停まる駅ということで非常に高度な文明が見られる。
そのまま雨の尾道へ。本来ならばid:charaokと遊ぶはずだったのだが、仕事の都合でムリという連絡が。せめて尾道観光情報をくれと言ったら、朱華園のラーメンと千光寺のロープウェイ、喫茶こもんのワッフルという指示が来た。その指令を受けたときにはすでにラーメンを別の店で食べたあとだったが、指示に従った。朱華園のラーメンは休日には1時間待ちとのことで、たしかにおいしい。あっさりした醤油味がけっこう好みだ。ロープウェイは雨のため見晴らしは良くなかったけど、それなりに雰囲気があって良かった。しかしネコを見なかったのは残念。ニャー。
そしてこもんのワッフルはすばらしかった。また食べたい。尾道に行くひとはぜひ食べるべき。そのあと、おなかを空かせるため散歩したりして、晩ご飯はたまがんぞう( http://r.gnavi.co.jp/y027005/ )という居酒屋に一人で行った。これも魚を食べよというcharaokさんの指示による。カウンターがあったので店員さんに話を聞きながら少しずつ色々食べた。穴子の刺身とか、店名の由来になったたまがんぞうとか。カウンターの遠くに地元の若者3人が騒ぎながら酒を飲んでて、いい感じだった。

6日目。地獄自転車再開。しまなみ海道の巻。
8時ぐらいにスタート。まずは向島行きの渡し船にのる。自動車向けのしまなみ海道は尾道に始まるけど、尾道と向島を結ぶ橋が自転車に対応していないので向島までは船なのだ。おれの他に3人いた。みんな速そうな自転車に乗っていて、折りたたみはおれ一人だった。船の料金は一人100円で、自転車は10円。10円って。

船を下りると、みんな道に自信がないらしく、島内道路図の前でまごついて誰かが出だすのを待っていた。それなりに雰囲気掴んだので出だしたら後から付いてきたから全力で逃げた。しかし、しまなみ海道に乗れば道には青いラインが引いてあり、今治までの残りの距離が書かれているという安心設計。途中でいろいろ写真撮ったりしたらあとからどんどん抜かれた。天気も良く風も気持ちいい。




大三島では大漁という食堂が有名とのことだったので行くことにしたのだが、峠を越える羽目になった。空腹には死ぬほど辛い。
着いてみると自転車の人もちらほらいて、確かに安くて量が多い。すごいのは店のシステム。おかずはすべて大きなカウンターに置いてあって、それを好きに選んで食べるのだけど、電子レンジが置いてあってそれを使って自分で暖める。びびった。
食後に一休みしてたら知らないおじさんから話しかけられて、自転車の話をした。ニコちゃん大王に麦わら帽子かぶせたような風体のおじさんだったのだが、けっこう詳しいようで自転車の値段をぴたりと当てて来やがった。

風呂に入りたくなったので近くの温泉へ。
この温泉の優待券をもらったのだが、ボイラーの調子が悪いということでなんと無料だった。実際に入ってみると、特に問題なかったので得した。ここは海水の風呂がウリなのだが、何となく浸かったらお肌がスベスベになって驚いた。ここでもおっさんに話しかけられた。
伯方島まで進んで、宿に泊まるために夕方に岩城島へ渡る。この宿は「しまなみ海道 民宿」とかでggったのだが、しまなみ海道から外れた島なのだ。googleあやまれ。ザッカーバーグあやまれ。渡し船は人が260円で自転車が500円だった。待ち時間が長かったから畳んでおけば良かった。
晩ご飯は宿に併設の居酒屋で適当に食べた。なぜか担々麺たべた。宿の近所にネコがいたのだが、まったく懐かず。散歩をしていたら島民の人はすれ違うときに挨拶してくれるのが素敵だと思いました。
やることがないのでテレビを観ていたら懐メロ特集をやっていて、それに触発されて稲垣潤一のロングバージョンが聞きたくなった。なぜか部屋にwifiがあったのでiPhoneで聞いて、眠くなったので寝た。