手すり

おれブログかく。

受験生(42歳サラリーマン)

今日まで10日間ぐらい、おくさんはこども二人を連れて実家に帰っていた。理由はおれが受験勉強をしたいと言ったからで、その受験というのはIPAシステムアーキテクト試験なのである。去年も実は受けていて、不合格であった。試験は4つ科目があり、午前1、午前2、午後1、午後2とある。午前はマークシートのクイズ問題、午後は記述と論文試験。無事合格の暁には、会社から資格手当がもらえる。やったね。裏を返せばそれなりに難しい試験というわけである。そして今日が試験なのであった。毎年10月の第3日曜日で、この日は同じく毎年宅建と被っている。実はどちらを受験するのか、ちょっと迷ったのだ。なぜかといえば、最近のカミンスカス操を代表とする地面師の活躍から、不動産業会が面白く思えて、宅建とったらもっと楽しめるのではないかと思ったからだ。実際に参考書を1冊買ってある。

とはいえ、システムアーキテクトの方は中途半端にできないし、昨年の成績で午前の1科目が免除になっていることもあり、妥当に受験する運びとなった。で、久しぶりの一人暮らしで受験勉強というシチュエーションに遭遇し、勉強に過剰に集中した。ベンキョウタノシイ。オレ、ベンキョウスル。気晴らしには家事を積極的にやった。先日ブログに書いた通り、庭をいじり、やかんを重曹でこすり、カレーとワンタンとトマトソースを作り、冷凍した。そのほかにはついカッとなってアマゾンで本を買った。

日本の異国: 在日外国人の知られざる日常

Newtonライト『古代エジプトのきほん』 (ニュートンムック)

世界の食べもの――食の文化地理 (講談社学術文庫)

歴史修正主義とサブカルチャー (青弓社ライブラリー)

CRAZY TRIP 今を生き抜くための“最果て"世界の旅

受験会場は大学で、宅建と同じ会場であった。入り口には宅建の看板しか出てないから、間違えて宅建に申し込んだのではないかと一瞬焦ったが、そんなはずはない。恐れずに会場に入ると、隅っこに紙が貼ってあった。宅建とは違って、おっさんがたくさんいた。斜め前のおっさんが面白くて、昼ごはんにカップラーメンを持ってきていた。目を疑った。おっさんは午前の試験が終わり、監督が解答用紙の枚数を確認している沈黙の最中、すでにカップラーメンを取り出し、机の下でビニールを剥がし始めてベリベリベリと爆音を立てていた。そしてその音に自分で驚いて、慌ててカップラーメンを机の下に隠していた。昼休みになり、お湯はどうするのかと他人事ながら心配してみていたら、なんと荷物から普通のペットボトルを取り出して、そこから水を注ぎ始めた。おそらく水でふやかしたところを食べるつもりなのだろう。知識として水でもできるというのは聞いたことがあるが、試験の昼休みにやらなくても良くない?システムアーキテクトという資格の恐ろしさを垣間見た。おっさんはカップラーメンを手に持って外に出て行ったので実際に食べるところを見られなかったのが残念。

で、大事な試験の手応えは、まあ、受かるかもしれんし、そうでないかもしれない、と言った感じで、おくさんにもふんわりと見通しを告げた。受かってたらいいなあ。

試験は夕方に終わり、おくさんと子供が新幹線で戻ってくるのに品川で合流した。下のむすこがなんか、知らんおっさんを見るような目でおれのことを見ていたので、自己紹介をして、一緒に家に帰った。