手すり

おれブログかく。

 今日も外回りです。運が良かったのかいつものボロ車ではなく、真新しい営業者に当たりました。新車特有のにおいが少しきつくて、窓を開けて走りました。天気はあまり良くなかったのですが、ここのところ暑かったせいで気分よく仕事ができました。

 今日行ったお客さんは都心から少し外れたところにある豪邸で、鬱蒼とした木々に阻まれて門から家が見えないぐらいでした。建物はレンガ造りの洋館(洋館という言葉はこの家のためにあるような気がしました)。

 応対に出てきたのは初老の女性で、カーテンを新調するのをだいぶ楽しみにしていたらしく、満面の笑みで応対してくれました。

 カーテンを新調する部屋は4部屋で、どの窓も古いガラスが入っていました。そのガラスは平らに作っていてもわずかに波打っていて、外を見ると風景がゆがんで見えます。

 最初はいつもの通りのサンプルを持って話を始めたのですが、しっくり来るものが少なかったので普段はあまり使わないサンプルを車まで取りに行きました。

 そのサンプルは凝った図柄のものが多く、値の張るものが多いのであまり使いません。けれどその分眺めるのには楽しくて、私は昼ごはんを車で食べるときにたまに眺めたりしていて、このカタログをいちばん詳しく説明できる気がします。

 お客さんもこのサンプルを熱心に見てくれて、結局このサンプルから鳥(お客さんがヒバリと正確に言ってました)の図柄のカーテンと、チューリップ(このぐらいなら私にもわかります)の図柄のカーテンを選んでくれました。

 出された紅茶はとても良い香りがして、少し肌寒いぐらいの今日は温かい紅茶がとてもおいしく感じられました。

 帰りは庭まででて、見送ってくれました。

 チューリップを植えようかしらといっていたので、ヒバリも来るといいですねと言って、おいとましました。